一寸豆

今から約4000年以上前、チグリス・ユーフラテス川流域で栽培されていたとされ、世界最古の農作物のひとつでもあります。日本では一般的に、そら豆の名で知られているこの豆は、奈良時代に、中国を経て日本へ渡来したとされています。
現在の日本では、九州から北海道まで全国的に栽培され、地域によっての料理法や収穫時期の違いなどから、おたふく豆や唐豆、大和豆など、さまざまな名前で呼ばれています。一寸豆とは、豆の大きさが一寸、3センチ程になることからきており、主に関西地方でそら豆の総称として呼ばれる名前です。
ツヤのある濃い緑のサヤ、その中のふっくらとした淡緑色の豆は、塩茹でしてサラダや、素揚げでおつまみとしても楽しめます。一寸豆は、サヤから出すと時間とともに新鮮さが失われてしまうので、ゆでる直前に出すのが美味しくゆでるコツといえます。おかずからおやつとしても色々楽しめる、春の野菜をぜひ味わってみてください。