切水菜

水菜が初めて記録に見られるのは1683年頃で、江戸時代のはじめのころです。古くから京都で栽培され、煮物や漬物などに重宝されてきた伝統野菜です。肥料を使わず、水と土だけで作られていたことから、この名前がついたといわれています。水菜の変異種として葉先の丸いものが昔か京都の壬生で栽培され、こちらは壬生菜や丸水菜とよばれ、千枚漬けのそえものなどにも使われています。
切水菜は葉と茎が細く、葉には切れ込みがあります。かつては2Kg以上にもなる大株が出回ることが多かったのですが、最近では少量ずつ使えるように、若いうちに収穫する子株のものが主流となっています。
クセがなく淡泊な味と、シャキシャキとした歯ざわりが特徴で、煮物や炒め物、漬物など、幅広く使えるので、調理しやすい素材といえます。はりはり鍋の具材としても知られ、近年は、関東地方にも普及し、サラダ野菜としても人気です。
保存する場合は乾燥しないように、ぬれた新聞紙に包んでビニール袋に入れ、野菜室に。あまり日持ちのしない野菜ですので、早めに使用することをおすすめします。お肉などの臭みをとるので、これからの寒い季節、鍋物などにも最適です。ぜひ色々な料理に使ってみてください。